おひとりさまになったら困ること

まず、おひとりさまが困ること、不安なこととしては、

・防犯

・急に家で倒れたり

・大きな病気・ケガ、事故

・入院・手術、その後の生活

・賃貸マンション、サービス付き高齢者住宅などの賃貸契約をするときの緊急連絡先

●認知症になったら…

　・財産管理（お金や自宅など）

　・介護施設の手続きなど

●亡くなったら…

　・お葬式

　・埋葬・お墓（供養）

　・自宅やそこにある遺品の処分

　・役所関連の手続き、公共料金の手続き、金融機関の手続きなど

　・メールやSNSアカウント

などがあるのではないでしょうか？

昔は、家族がこれらをやっていてくれました。とくに長男やそのお嫁さんが。独身でも、今より兄弟姉妹も多く、近くにいたりして、兄弟姉妹やその甥や姪がしてくれたり。
でも今は、頼る家族がいない、遠方に居る、家族が近くにいても仲が悪い（親の相続で兄弟姉妹ともめたなどで）、遠い親戚には頼み辛い、など、様々な事情で頼める人がいないおひとりさま、おひとりさま予備軍の方が多くいらっしゃいます。

このような方々は、どうしたらいいのでしょうか？

結論から言いますと、無理に家族や親戚に頼まなくても、何とかなることが多いのです。
ただ、「ぜんぜん大丈夫！」とも言い切れません。「お金で解決」という言葉が一番分かりやすいでしょうか、ある程度費用はかかりますし、サービス対象外の地域もあったりします。
（ですので、私は、必要な地域、必要な所得層には、公的なカバーがある程度必要だと考えます。）

おひとりさまやシニアのお困りごと、ご不安で、家族を頼れない場合は、

≪法定後見制度・任意後見制度≫

≪公的介護制度≫

≪健康保険制度≫

のような日本の公的制度で解決できることも多いのですが、それだけではカバーできないものもあります。

上記のお悩み、不安は、下記のようにカバー、解決してくれます。（自宅独り暮らしの前提）
≪≫内は公的制度、【】内はおひとりさまサポート、かっこ無しはその他民間等

・防犯　⇦警備会社など民間のサービス、【見守り】

・急に家で倒れたり　⇦警備会社などの緊急通報システム、【見守り】

・大きな病気・ケガ、事故　⇦≪消防庁（救急搬送）≫≪医療保険≫→【生活サポート】

・入院・手術、その後の生活　⇦≪医療保険≫【生活サポート】

・賃貸マンション、サービス付き高齢者住宅などの賃貸契約をするときの緊急連絡先　⇦【身元保証】

・認知症になったら…

　・財産管理（お金や自宅など）　⇦≪後見制度≫、【財産管理】

　・介護施設の手続きなど　⇦≪介護保険制度≫≪後見制度≫、【生活サポート】、【身元保証】

・亡くなったら…

　・お葬式　⇦【死後事務委任】

　・埋葬・お墓（供養）　⇦【死後事務委任】

　・自宅やそこにある遺品の処分　⇦【死後事務委任】

　・役所関連の手続き、公共料金の手続き、金融機関の手続きなど　⇦【死後事務委任】

　・メールやSNSアカウント　⇦【死後事務委任】

このように、≪公的制度≫だけでは完結しない、もしくは、≪公的制度≫の外のものがあるのです。

≪法定後見制度・任意後見制度≫については、こちらのコラムで解説しています。

なので、以下の「おひとりさまサポート」を民間（一部、市区町村で運営しているところも）で契約し、補完する必要があります。

これらは、どこで契約すればいいかといいますと、さまざまで、まだ「玉石混合」と言われている段階です。このようなサービスの必要性が認識され、サービスのかたちとなってからまだそんなに年月が経っていないのです。
弁護士事務所・司法書士事務所・行政書士事務所などの士業、NPO法人、一般社団法人が母体となっていることが多く、大体サービスの内容やラインナップは同じなのですが、料金体系やサービスの範囲、カバーしている地域が違っていたりします。
様々な角度から、どの事業者にするかを、慎重に考えたほうがいいと思います。
例えば、規模が小さすぎると、何かあった時に駆け付けてくれない可能性や、先々まで存続していない可能性もあります。規模が大きいと、先に述べた懸念の可能性は低くなりますが、担当者によって合う合わない、本当に親身になってくれるか、などの懸念もあるかもしれません。

慎重に事業者を選んだら、その事業者と各種契約を結び、ご自身の財産状況などの審査があり、審査が通ると、先払いが必要な料金の払込みをし、契約内容、その時期、その料金に沿ってサービスを受けることになります。

では、それぞれ、どんな契約内容なのかをご説明します。（事業者により、内容や頻度、契約の組合せなど異なります。）